2019年8月15日木曜日


ココロの言葉(92)

 

子どもには、自分を育てる力が備わっている。

マリア・モンテッソーリ(医師・教育家 1870~1952)

 

日本では乳幼児期の教育としてよく知られているモンテッソーリ教育は、思春期の子どもの学習支援に有効な知恵にあふれています。その一つが、「自己教育力」という言葉です。

子どもは適切な環境を整えてあげれば、自発的に学習に取り組む内在的な力があるという考え方です。そして、モンテッソーリ教育では、子どもにとって不必要な援助は、発達の障害になると言っています。

自己教育力の尊重は、一人ひとりの子どもの自立を促し、自由な生き方ができる人間を育てる教育法であり、いま学校教育でも重視すべき概念でしょう。

 

 

2019年8月7日水曜日


ココロの言葉(91)

 

大人たちが解決策が見つからない、としたり顔で言っているような問題も

子どもたちは、軽くとび越えていくと思う。未来はそんなに悪くない。

あの子たちを見ていると、そう信じられます。

ブレイディ・みかこ(保育士・ライター・コラムニスト)

 

「あの子たち」とは、いま英国で多様性や社会的な包摂が大切という保育・教育を受けてきた世代の子どもたちのことです。英国で保育士をしていて、現場の子どもたちを観察して出てきた実感でしょう。

日本の学校教育でも、子どもたちを観察していると同じように思うことがあります。

いまを生きる子どもたちのセンスと能力を邪魔しない自主性を尊重する教育支援が、大人たちに求められています。

 

2019年8月1日木曜日


ココロの言葉(90)

 

これからの教師の力とは、すべての子どもの学習権の保障を前提にして、

人の支援を活用する力をつけることです。

木村泰子(大空小学校初代校長)

 

学校教育で教師がプロフェッショナルとして身につけなければならない能力は、

専門知識や集団指導力とか、その他たくさんありますが、木村氏は「人の力を活用する力」であると明言しています。 

かつてのように「学級王国」の王様として担当教師が、クラスの子どもの対応をすべてしなければいけない時代は終わったと。そもそもそんなことはできないし、子どもの真の成長に結びつかないと言えます。では、どうすればいいのか。

それは、その子どもに最適な対応ができる人に頼めばいいのです。そのような人の支援を活用する力が、いまの教師に求められています。

2019年7月24日水曜日


ココロの言葉(89)

 

これまでのルールとシステムが通用しなくなってきている。

古い世代にはわけのわからない変化が、今まさに起こり始めている。

ワクワクする未来が迫っている。

蓑輪厚介(幻冬舎編集者)

 

時代の大きな変化が、学校臨床にも顕著に現れてきています。その見えない変化を察知しているのが鋭敏な子どもたちです。

炭鉱のカナリヤのように学校の「時代遅れ」を感じて、息苦しさを訴えています。

教育関係者は、彼らの声に耳を傾け、安全で健全な環境を再構築する必要があります。

 未来を生きる子どもたちが、ワクワクできるために。

2019年7月17日水曜日


ココロの言葉(88)

 

教えたことをよく理解したかどうかを試験で測定することはできる。

しかし、それが教育の効果の神髄ではない。

その人がどれほど人間的に成長したかが、

それが教育の効果だろう。

長谷川真知子(総合研究大学院大学長)

 

生命科学の専門家である長谷川氏は、「暗黙知」について語っています。

自然界でも人間社会でも、明示的な数値では測定できないことが数多く存在し、

特に教育の本当の成果は、客観的に数値化できないところにあると。

いま再考する必要のあることは、「人を見る目」という人間の判断ではないかと提言しています。

2019年7月10日水曜日


ココロの言葉(87)

 

人に教えることで、自分が学べる。

イツアーク・パールマン(現代アメリカのバイオリニスト)

 

現在、アメリカ合衆国在住のユダヤ人で、天才バイオリニストと称されているアーティストの言葉です。

このことは、学校教育の現場でもよく聞かれます。教師は、教えることによって自ら何かを学び、プロフェッショナルとして成長していきます。そして、子ども同士でも同じことが当てはまります。子どもは、自分が理解したことを仲間に教えることで学びを深め、知識を体得していきます。

 天才バイオリニストは、この変化を「自分が進化する能力」と表現しています。

2019年7月3日水曜日


ココロの言葉(86)

 

教師が学ぶ姿勢を子どもに伝えることができたら、

子どもは「学びって楽しいね」と実感します。

木村泰子(「みんなの学校」の元校長)

 

全国で自主上映されているドキュメンタリー映画である「みんなの学校」の校長をしていた木村先生は、いまの日本の学校では、当たり前に慣習にしていることが、子どもの姿を見えにくくしていると言います。そのために、学校が生徒のためではなく、教師中心に運営されている傾向が多々見られます。

学校はいま、組織運営のためではなく、生徒のニーズに応じた教育実践をしていく転換期にきているといえます。このことは、生徒とのカウンセリングをしていて、日々実感することです。