2022年7月31日日曜日

ココロの言葉(242) 日本では、少子化が進んでいるにもかかわらず、 ここ3,4年の傾向として、毎年およそ2万人ずつ 不登校が増えているという異常事態なのです。 精神科医 斎藤環 文科省の2020年度の調査によると、小中学生の不登校人口は、19万6000人と史上最多となった。その背景には、学校教育の制度疲労があると齋藤氏はいいます。不登校のみならず、いじめ問題や学力格差についても同じことが言えます。問題なのは、子どもではなく、制度としての学校の構造と働きにあることに教育関係者が気づき、抜本的に改革をしていく必要があり、決して子ども自身や家庭のせいにしてはいけません。

2022年7月24日日曜日

ココロの言葉(241) 脳がどう機能するかだけではなく、なぜ、そう機能するか。 それを知っておくことが重要なのです。 自分の脳より賢くなりましょう。 精神医学者 アンデッシュ・ハンセン(『ストレス脳』より) 私たちは、脳が自分の思考と行為を決めていると思っていますが、最新の研究では、自分が脳をコントロールできることがわかってきました。この原理は、子どもの学習意欲を高めることにも応用できます。これこそが学習支援の核となることでしょう。

2022年7月17日日曜日

ココロの言葉(240) 学生が教師からの情報に対して自ら働きかける。 そして掘り下げる=身体化する 広げる=関連づける そうした構築のための努力なしには、知識は生み出されない。 また、そうした協力によって、教師にも認知的変化が起こる。 認知科学者 鈴木宏明 現代の認知科学では、学び、学習の成果を「認知的変化」と言います。 それは、単なる情報の伝達ではなく、習得した知識によって認知が変わることを意味します。そのメカニズムは無意識的なもので、教師である支援者と学習者との協同作業であるといいます。それが教育であると―。(『私たちはどう学んでいるのか』より)

2022年7月10日日曜日

ココロの言葉(239) 「わかる」ということは、 「かわる」ということ。 理論物理学者 佐伯晴夫(『永遠という名の「今」を生きる』より) 教育とは、相手の人生を変えることであり、これまで当たり前のことが、当たり前でなくなることであると、佐伯氏はいいます。それが学習することの意味であり、目的でもあると―。いま、まさにこの学習観が求められています。

2022年7月3日日曜日

ココロの言葉(238) 子どもが伸びる時には、 本気に一気に、あっという間に成長するんです。 乾いたスポンジが水を吸うように。 スイッチが入ったら、後は周りがなにもしなくとも、 ぐいぐい学んでくれる。 思想家 内田樹(『教育鼎談―子どもの未来のために』より) 子どもたちは、なにがキッカケで、自主的に学び始めるかは、だれにもわかりませんが、 子ども自身が「やりたい」と心から思うことに支援するアプローチは、「やる気」のスイッチをオンにすることにつながることが、最近の心理学研究でも実証されています。