2019年6月26日水曜日


ココロの言葉(85)

 

教育は教条的ではいけない。

昔の教育と今の教育は違うはずで、

近未来も含めて時代を生き抜く若い世代を作ることが、

個人のためにも社会のためにもなるのです。

野依良治(2001年ノーベル化学賞受賞)

 

野依博士は、国の教育再生会議の座長をされた方で、いまの日本の学校教育に危機感を持たれています。特に、子どもたちが、自らが問い、考え、答える力が落ちていて、本当の知力が培われていないと。

これからの教育は、自問自答、自学自習できる子どもたちを育てていかなければならないでしょう。それが教育関係者の第一の役割と言えます。

2019年6月19日水曜日


ココロの言葉(84)

 

人は、自分の中の大切な宝物を見つけ出し、

それをさらに伸ばしてくれる人がそばにいると、

必ずや大きく成長します。

工藤進英(医学者)

 

工藤氏は、現在ではどこの病院でも使われている内視鏡を開発し、世界に普及させた医学者です。科学としての医学とアートとしての技術を融合させてきた世界的な権威で、

これまで海外60カ国以上に及ぶ国々に指導に出かけ、約2千人の内視鏡の専門医師を育ててきました。

そのような実践から出てきた言葉が、このココロの言葉です。子どものそばにいて、必要なサポートをする人の存在が、子どもの成長にいかに大切かを教えてくれます。

2019年6月12日水曜日


ココロの言葉(83)

 

教育も今後はITやAIを生かした上での

「公正な個別最適化」が進むだろう。

それぞれの特性や才能、環境に応じた

最善の学びができるようになるだろう。

鈴木寛

 

鈴木氏は、元文科省補佐官を四期(2015~18)勤め、現在は、東大大学院と慶応大学大学院の教授をしており、これからの日本の教育の方向性について述べています。すなわち、形式的な平等主義による集団指導から公正な個別指導による能力の最適化の時代になると。

いまの子どもたちの問題の背景に、現行の教育システムの遅れがあり、それゆえに機能不全が起きて、その弊害が子どもたちに及んでいます。

このことに気づいた現場の大人が抜本的な改革をしていかなければいけないでしょう。

2019年6月5日水曜日


ココロの言葉(82)

 

学習能力を高める要因は、子どもたちが、

本に囲まれている環境で生活することです。

国際成人力調査より

 

本調査は、2011年~15年の間、31カ国の地域で、

25歳~65歳の人たち65万人を対象に調査したものです。

調査内容は、16歳の時点で、家にある紙の本の数と、学習能力との関係を調べたものです。

その結果は、家で目にする蔵書が、大人になってからの読み書き能力、数学の基礎知識、ITスキルの高さに比例しました。

また、書物に囲まれて育った中卒の人と、本がない環境で育った大卒の人は、

ほぼ同じ学力であったという結果も出ています。

この調査結果は、たくさんの書物に囲まれた図書館での学習自体が、学習効果を高めるのに影響することが考えられます。