2022年9月25日日曜日

ココロの言葉(250) 家や名前で決まるのではない。 王でも貧しくとも人々が認め、能力を発揮できる、 それが新しい世界の掟なんだ。 映画「スーパー30アーナンド先生の教室」(2022年)より 「親ガチャ」が話題になっている日本の社会で、いま注目すべき作品が、この映画です。インドのビハール州に民間の無料塾「スーパー30」を2003年に設立し、全国から経済的には貧しいが、優秀な子どもたちを集め、無償で生活と教育を提供しています。その創設者が映画の主人公であるアーナンド先生です。その成果は、インドで一番の難関大学であるインド工科大学に多くの生徒が毎年入学していることに現われています。アジアで最も優れた学習塾として、『タイム』でも紹介されました。

2022年9月18日日曜日

ココロの言葉(249) これからの社会は、「最終学歴」ではなく、 「最新学習歴」を更新していく社会になる。 本間本人(京都造形大学副学長) いま社会に必要とされていることは、過去の学歴ではなく、現在なにを学んでいて、なにができるかが重要になるといいます。教科書の知識を頭に詰め込む時代から、最新の知識を学び、それを社会に活かしていく時代に変化しています。まさに学びのパラダイムシフトが起きています。

2022年9月11日日曜日

ココロの言葉(248) 人は互恵的に行動することによってのみ、 感情と考え方が刷新され、心が広くなり、 相互理解を深めることができる。 フランスの思想家トクヴィル(1805-1859) この言葉は、「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)」の概念で、お互いを信頼して、積極的に人間関係やネットワークを構築して、社会的問題を解決し、生きのびる能力を意味します。私たちの学びは、本来一人でするものではなく、人と人との社会的な相互理解で成り立っていて、そこに学びの本質と意味があるといえます。

2022年9月4日日曜日

ココロの言葉(247) ヒトの脳は他人を必要としている。 正常な脳の機能は、周囲の社会ネットワークに依存している。 私たちの神経細胞ニューロンが、成長し生きのびるためには、 他の人々のニューロンが欠かせない。 脳神経科学者 D.イーグルマン(『あなたの脳のはなし』) 私たちの脳は、先天的にできあがった状態ではなく、自分が生きる環境に合わせて形成されることが研究でわかっています。脳は、環境に適応するために働き、学習します。この原理からいえることは、自分一人での学習よりも、他者がいる公共の場の方が、学習効果が高まるということです。自宅での勉強よりも図書館などでの自習の方が、集中できるのは、第三者がいて、適度の緊張感がある環境だからかもしれません。