2019年7月24日水曜日


ココロの言葉(89)

 

これまでのルールとシステムが通用しなくなってきている。

古い世代にはわけのわからない変化が、今まさに起こり始めている。

ワクワクする未来が迫っている。

蓑輪厚介(幻冬舎編集者)

 

時代の大きな変化が、学校臨床にも顕著に現れてきています。その見えない変化を察知しているのが鋭敏な子どもたちです。

炭鉱のカナリヤのように学校の「時代遅れ」を感じて、息苦しさを訴えています。

教育関係者は、彼らの声に耳を傾け、安全で健全な環境を再構築する必要があります。

 未来を生きる子どもたちが、ワクワクできるために。

2019年7月17日水曜日


ココロの言葉(88)

 

教えたことをよく理解したかどうかを試験で測定することはできる。

しかし、それが教育の効果の神髄ではない。

その人がどれほど人間的に成長したかが、

それが教育の効果だろう。

長谷川真知子(総合研究大学院大学長)

 

生命科学の専門家である長谷川氏は、「暗黙知」について語っています。

自然界でも人間社会でも、明示的な数値では測定できないことが数多く存在し、

特に教育の本当の成果は、客観的に数値化できないところにあると。

いま再考する必要のあることは、「人を見る目」という人間の判断ではないかと提言しています。

2019年7月10日水曜日


ココロの言葉(87)

 

人に教えることで、自分が学べる。

イツアーク・パールマン(現代アメリカのバイオリニスト)

 

現在、アメリカ合衆国在住のユダヤ人で、天才バイオリニストと称されているアーティストの言葉です。

このことは、学校教育の現場でもよく聞かれます。教師は、教えることによって自ら何かを学び、プロフェッショナルとして成長していきます。そして、子ども同士でも同じことが当てはまります。子どもは、自分が理解したことを仲間に教えることで学びを深め、知識を体得していきます。

 天才バイオリニストは、この変化を「自分が進化する能力」と表現しています。

2019年7月3日水曜日


ココロの言葉(86)

 

教師が学ぶ姿勢を子どもに伝えることができたら、

子どもは「学びって楽しいね」と実感します。

木村泰子(「みんなの学校」の元校長)

 

全国で自主上映されているドキュメンタリー映画である「みんなの学校」の校長をしていた木村先生は、いまの日本の学校では、当たり前に慣習にしていることが、子どもの姿を見えにくくしていると言います。そのために、学校が生徒のためではなく、教師中心に運営されている傾向が多々見られます。

学校はいま、組織運営のためではなく、生徒のニーズに応じた教育実践をしていく転換期にきているといえます。このことは、生徒とのカウンセリングをしていて、日々実感することです。