2019年10月30日水曜日


ココロの言葉(103)

 

必用なだけ助ける(Assist As Needed)

リハビリテーションの原理

 

リハビリの領域で最近よく言われている原理で、すべてを助けることが、

その人によくなく、回復につながらないことがわかってきました。

その人が本来持っている能力を引き出すことが大切ということです。

これこそが、子どもの学習支援に通じる有効な実践法でもあります。

 

2019年10月23日水曜日


ココロの言葉(102)

 

子どもたち一人一人が自分の設計図をもっているユニークな存在であり、

「違っている」ことは、動かしがたい科学的な事実なのです。

教育学者 大田尭

 

今月、文科省が2018年度の不登校の調査結果を発表しました。小学中学生の人数は、

16万4千528人でした。この6年間で、少子化にもかかわらず、毎年増加傾向にあります。

不登校になる理由は、個人的にさまざま挙げられていますが、「学校の子どもたちへの不適応」という視点も考慮しなければならないことを、この数字が示しているのではないでしょうか。すなわち、子どもの学校への不適応というよりは、学校教育のシステムが不適応を起こしていると―。

2019年10月16日水曜日


ココロの言葉(101)

 

子どもたちは多様な個性、多様な状況を生きています。

子どもたちが主体的に育ち、

それぞれのかけがえのないいのちの力を十分に発揮し、

社会の中で存在感を得ながら幸せに生きていくには、

多様な学び・育ちが選べる社会になることが必要です。

奥地圭子(東京シューレ代表、『明るい不登校』より)

 

現在、少子化にもかかわらず、年間30日以上欠席の不登校の小中学生が、14万4千人います。1000人当たりでは、小学生が約5人、中学生が33人になります。これは、文科省の調査によるデータですが、その周辺の子どもたちの数は、さらに多く存在することが推測できます。

この数字を見ただけでも、いまの規制の学校以外の学びの場が必要とされていることがわかります。多様化している子どもたちへの学びに応えていく新しい教育システムが求められています。

 

 

2019年10月8日火曜日


ココロの言葉(100)

 

誰かが絶えず自分のことで尽力していることを知ることで、

子どもは自分には「仲間」いる、と実感できる。

アルフレッド・アドラー(心理学者 1870-1937)

 

個人心理学の創始者と呼ばれるアドラーの子どもへの接し方について語った言葉です。

ここでいう「仲間」とは、キリスト教でいう「隣人(愛)」を意味しています。仏教的には「利他(行)」のことです。心理社会学的には、お互いに対等な関係で対応する姿勢です。

そのような子どもの実感が、学習意欲を高めることにつながります。子どもと接するときに、一番大切にしなければならないことでしょう。

 

 

2019年10月2日水曜日


ココロの言葉(99)

 

子どもたちには、

「なにを言うか」よりも、

「どんな態度で表すか」が大切。

日本授業UD(ユニバーサルデザイン)学会通信 2019・9・27

 

子どもたちに対応するときに、支援者がなにを伝えるかよりも、どのように伝えるかが、重要なポイントになります。大人からの上から目線ではなく、人として対等な関係で支援することが、適切なサポートにつながります。

そのような対応が、いつ、どこで、だれが実践してもうまくいくユニバーサルデザインに基づく学習支援になります。