2023年10月29日日曜日

ココロの言葉(307) 子供とは、無限のアクセルと無限のブレーキを あわせもった存在だといえるでしょう。 私たち大人の罪深い善意は、 彼らのブレーキをはずさずに そのアクセルだけを吹かすことを奨励します。 能楽師 安田登 私たち大人は、子どもの健全な成長を促そうと願いながら、アクセルとブレーキを同時にかけている、と子どもたちに能を教えている能楽師は指摘します。アクセルを吹かし檄を飛ばすよりも、ちょっとブレーキを外してあげれば、子どもたちは、それだけで自然に自主的に前進していくと。『日本人の身体能力を高める「和の所作」』から。

2023年10月22日日曜日

ココロの言葉(306) 人生には大切な日が二日ある。 ひとつは自分が生まれた誕生日。 もうひとつは、何のために生まれたか? それを見出した日。 マーク・トェイン(米国の作家 1835-1910) 激変する時代を生きる子どもたちに求められている教育は、一体なんだろうか? それは、人生の意味と目的を見出すのに役立つ知識と経験の環境を提供することかもしれない。それこそがアート(芸術)としての生き方としての学びであろう。

2023年10月15日日曜日

ココロの言葉(305) 支援を求める先はいくつあってもいい。 いつかどこかで少しでも手を差し伸べてくれる人に、 出会えるかもしれません。 不幸が度重なることはだれにもあります。 助けを求められる環境や支援が必要です。 黒田公美(行動神経学) 2022年の児童相談所の虐待相談件数が、約22万件以上あった。虐待加害者の脳研究をしている黒田氏は、実刑判決を受けた38人の調査をし、その多くが虐待の「被害者」であり、子育ての相談をだれにもできなかったという。虐待をした親への支援はもちろん、その他子育てのことで困っている人への支援の必要性を問いています。

2023年10月8日日曜日

ココロの言葉(304) 平均によって得られた科学的な一般性とは異なる場所に 普遍と理念がある、 精神分析学者 村上靖彦 現代社会では「エビデンス」が重要視されています。エビデンスとは、科学的な方法で取り出された統計的な事実を言います。そこには個人の経験や偶然がありません。 一方、私たちの日々の生活と人間関係は、パーソナルな主観的な対話で形成されていています。エビデンスに基づく事実は、必ずしも「真実」ではありません。「客観性の落とし穴」に注意する必要があると―。(『客観性の落とし穴』から)

2023年10月1日日曜日

ココロの言葉(303) 家族以外に相談できる大人がひとりいることが、 その子の人生を救う。 タンザニアの格言 アフリカのタンザニアに伝わる子育ての極意の言葉です。小さなブンジュ村では子どもが5歳になったら、相談できる大人を決めるルールがあるといいます。家族だからできることがたくさんありますが、逆に家族でない他者だからできることも豊かな子育てに必要です。そんな信頼できる他者の存在が、日本の社会で求められているのではないでしょか。