ココロの言葉(56)
子どもは、自分が両親や祖父母や教師のほか、地域社会の人々から、
大切に育てられている、育てられたという実感を抱きながら日々を生きることが、
他の何事にも代えがたく大切です。
そうでなければ、自分を大切にしながら生きることができないからです。
まして、他者を大切にしながら生きることなど、まったくできないでしょう。
児童精神科医 佐々木正美(『完・子どものまなざし』より)
最近の日本の学校は、主要教科の学力が強調されすぎている傾向があります。
それは、教育機関としての大切な役割のひとつですが、いま、それ以上に学校に求められていることが、同世代同士の人間関係をつくりあげる環境の構築です。
このニーズは、いくつかの調査からも明らかで、学校の目的が「友達・仲間をつくると」という声に顕著に現れています。
子どもたち自身が、「大切に育てられている」という感覚がもてる学校に
どうしたらなれるか、いま大人が問われています。
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