2020年4月26日日曜日


ココロの言葉(124)

 

哲学的には、教育の本来の目的は、

すべての子どもが将来「自由」に生きられる力を育み、

社会では互いの自由を尊重し合うことを学ぶことだと言えます。

苫野一徳(教育哲学者)

 

いま新型コロナウイルスの影響により、全国の学校や学習塾の多くが休校になっています。この教育状況は、これまでの学校教育のやり方を維持するという立場から見ると「危機」になります。しかし、改革が必要という視点から捉えると「チャンス」になります。

今後どのようになるかは不確実性に満ちていますが、「チャンス」として活かしていく姿勢が教育関係者に求められています。そのときに学校教育の質を高めるために、教育の本来の目的を再確認することが大事になるでしょう。

 

 

 

2020年4月18日土曜日


ココロの言葉(123)

 

学校は社会を映す鏡なので、

常に生徒たちの間に格差は存在するものだ。

でも、それが拡大するままに放置されている場所にはなんというかこう、勢いがない。

陰気に硬直して、新しいものや楽しいことが生まれそうな感じがしない。

ブレディみかこ(『ぼくはイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー』より)

 

学校というところは、確かに「社会を映す鏡」と言えます。社会現象の縮図のような場所です。そのひとつの現象が、経済的格差による子どもの学力格差でしょう。

この社会的問題をいかに解決していくかに学校と教師の力量が試されているといえます。

そのために必要なことは、新しいものや楽しいことが生まれる環境をつくり上げることでしょう。

2020年4月12日日曜日


ココロの言葉(122)

 

ネガティブ・ケイパビリティとは、

短期に事実や理由を求めることなく、

不確かさや、不可解なことや、疑惑ある状態の中に

人が留まることができる時に見出される能力のこと。

ジョン・キーツ(1797-1821)

 

「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉は、19世紀にイギリスの詩人キーツが称えたもので、直訳すると消極的な能力、ものごとの結論を待つ姿勢を意味します。

学校教育の視点から言えば、すぐに問題の正解を求めず、「わからない」ことは正直にわからないと認める姿勢をいいます。そして、なぜそのような答えになるのかをじっと考え、自分自身で見極めるプロセスを大事にすることです。

これからの子どもへの学習支援で、大事に育てたい能力です。

 

 

2020年4月5日日曜日


ココロの言葉(121)

 

大事なのは、自分の正直な気持ちをまず認めること。

そこからどうポジティブに変換していけるか、

的確な分析や目標設定が必要になります。

松岡修造(スポーツキャスター)

 

松岡修造氏は、「もっと熱くなれ!」と、多くの人たちを元気づけているポジティブ思考の実践者ですが、元々は自分をネガティブ人間と言っています。そこで打開策として、自ら生み出した方法が、「脳内変換術」です。ネガティブ思考をポジティブ思考に脳内で変換する技法です。

自分が勉強していて、壁にぶち当たったときに、脱出法として役立つ心理技法になります。

また、学習支援をするときのサポート法としても活用できます。

「ネガティブを生かし、ポジティブに生きていきたい!」(『修造流、脳内変換術』)と語っています。

 

2020年3月31日火曜日


ココロの言葉(120)

 

「ものを習う」というのは、「知っている人間」から「やり方」の説明を聞き、

それを自分なりに受け入れ、与えられた課題に応用してみて、

うまくいかないときはどこがちがっていたのかを指導してもらう、

とう対話的、双方向的なコミュニケーションをおこなうという、ただそれだけのことです。

内田樹(シリーズ『道徳を考える』より)

 

現代の思想家である内田氏は、このように学習支援について明確に述べています。

「学力」とは、自ら学ぶ力であり、試験の点数や偏差値ではないと。そして、その学ぶ力を構成する条件を三つ挙げています。

「学びたいんです。先生教えてください。お願いします」すなわち、自分がわからないことを知り、メンターである人物を見つけ、教えてもらえるようにするということです。

無料塾での学習支援の意義をシンプルに語っています。

 

2020年3月17日火曜日


ココロの言葉(119)

 

日本の教育は、はじめからあまり思考させないシステムになっています。

口では「みんな、自分で考える人間になってほしい」と言います。

実際はそうなっていません。

アルボムレ・スマナサーラ長老

 

スリランカでの子どもたちへの教育実践と大学での教授経験がある長老は、日本の教育の問題点を明確に指摘しています。無料塾での子どもたちの勉強を見ていると、全く同じ印象を持ちます。

特に、五教科の副教材として配布されているワークブックは、テレビのクイズ番組とほとんど同じ内容で、ただ穴埋めの「正解」だけが求められています。それを黙々と解いている姿をみると、「自分で考える」ことがないがしろにされていると感じます。

いま、子どもたちに学びのおもしろさを体験できる学習支援が求められているように思います。

 

2020年3月5日木曜日


ココロの言葉(118)

 

みんなのなかでもしかしたら、

人にはいえない困っていることを抱えているお友だちがいるかもしれないけど、

ぜひ勇気を出して「困っているんだ」ということを

伝える練習をしてみてくださいね。

小児科医 熊谷晋一郎(『小児科の先生が車椅子だったら』から)

 

最近の中高校生を見ていると、明らかに困っているようにみえるのに、

だれにも助けを求めない傾向があります。身近なひとに、ちょっと支援を求めればいいのにと思える場面がよくあります。そのような場面は、生活面だけではなく、学習の場面でもよく見られます。

「困ったとき」「わからないとき」に信頼できる身近な人に支援を求めたり、相談したりできる力がいま子どもたちに必要とされています。